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灰都ロヅメイグの夜(DHTクラシックス)

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ダーク・ゴシック・ヒロイック・ファンタジ。隻腕の剣士グリンザールと隻眼の吟遊詩人ゼウドが夕暮れの世界で冒険を繰り広げる。 試し読みはこちら: https://diehardtal もっと読む
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灰都ロヅメイグの夜:目次

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灰都ロヅメイグの夜 1:霧と酩酊

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灰都ロヅメイグの夜 2:我等が故郷

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灰都ロヅメイグの夜 3:斜陽の剣士達

【承前】  廃屋の二階、ロー・ロクムの鍛錬場は、少なく見積もっても五十人の剣士がその技を…

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灰都ロヅメイグの夜 4:黒い象牙亭

【承前】

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灰都ロヅメイグの夜 5:ゼウドの見る夢

【承前】 「喋る豚の神託亭」の太っちょ主人、ロッコの窯焼きポルツォは絶品だ。八種の秘密の香味を、竈で滴る極上の豚脂にまんべんなく溶け込ませ、種々の野菜と煮詰めて、歯応えの利いた狐色のドゥラム・ポルツォに乗せて頬張り、安上がりな天国の味を存分に味わった後は、スタウトで一気に流し去って次のポルツォへ。中毒性の高いこの儀式は、およそ銅貨の続く限り、永遠に続けることが可能だった。客の入りは上々で、どこかしら陰気に美しい風景画のごとくさえもある街路と夜の街並みに比べて、いかにも不似合

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灰都ロヅメイグの夜 6:竜の舞う夕暮れ

【承前】  不安と焦燥に胸を軋ませながら、跳ね上げ扉を押し開け、秘密の隠し部屋を抜け出し…

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灰都ロヅメイグの夜 7:月の裏の猫

【承前】  常人ならば卒倒する程のスタウト酒を煽ったゼウドであったが、ものともせず、神託…

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灰都ロヅメイグの夜 8:猟犬ども

【承前】  ささやかな栄光の日々を、遠く置き去りにしてきた四人。リュガ、精悍な小兵。フォ…

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灰都ロヅメイグの夜 9:灰都ロヅメイグの夜

【承前】  奈落の痕跡は、最早残っては居なかった。人間の死体の一部と、血の染みが、ただ残…

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隻腕剣士と隻眼詩人

1 固く粉じみた赤の大地。苦痛もたらすゼゴル樹まばらに、水は無く。  黒馬の鞍に跨り、小…

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銀貨の行方(前編)

1 其処は荘厳で、或いはどこかしら陰鬱で、総じては、静的な停滞の美に満ち溢れていると云わ…

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銀貨の行方(後編)

【承前】 6 奇妙な広間だった。其処彼処の壁や、書棚の脇に、砂時計の群が掛け置かれていた。グリンザールが通りすぎざまにそれらの一つを覗き込むと、其処に在るのは砂粒ではなく、何かひどく小さな、ぞわぞわとした虫めいた生き物で、それが砂時計を逆に昇ろうと試みては、滑り落ち、昇ろうとしては、滑り落ち、を繰り返しているのであった。その光景が余りに呪わしかったので、グリンザールはその一つに蹴りを入れて叩き割った。中から漏れたものは、黒く泡立って、地に吸われていった。

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