【アーカイヴ】222コン2017全応募作品

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【ブレイクファスト・アット・ネオサイタマ #2】

【ブレイクファスト・アット・ネオサイタマ #2】

4 ニポリ・ディストリクトでは水曜日の早朝にゴミ収集車がやってくる。住民は各々ゴミを持ち寄り、域内に指定されたガーベッジ・ステーションにまとめておく。すると収集車がやってきてネコソギするという画期的オートメーション機構だ。 こういった廃棄物には違法浮浪者やダスト信奉者がいわゆる「おこぼれ」を目当てに寄ってくるものであるが、ニポリ・ディストリクトではゴミの持ち込みを朝の5時から30分間に限定することで危険性を極限まで低下させることに成功した。また収集車はオムラ社特製のオートマチ

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ザ・ローリング・ビッチ・バスターズ

ザ・ローリング・ビッチ・バスターズ

【ストーリー】幽霊に彼氏を襲われた女子高生がオカルト研究会と協力してそれを退治する物語と、悪逆非道ニンジャ・トランジットがニンジャスレイヤーから逃げつつ勝機を見出そうとする物語、その二つが重なり合い、新しい一つの物語になる。現実世界の神戸と忍殺世界のコウベ・シティ、異なる世界線で起きた事件を繋ぐ「パラドキシカル・ジツ」とは?幽霊の正体とは?トランジットはニンジャスレイヤーに勝つことは出来るのか?! 【作者から】初二次創作書きました。忍殺世界と現実世界の両方で物語が進む平衡世

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【ブレイクファスト・アット・ネオサイタマ #1】

【ブレイクファスト・アット・ネオサイタマ #1】

1 ケミダは夜明け前に目を覚ました。 すぐさま鉄錆の混じった水で口を濯ぎ、社の作業衣に腕を通す。毎日繰り返す動作だけあって淀みがない。 作業衣は垢と埃にまみれ、見るからに不衛生でボロ雑巾のようだ。しかし彼には洗濯するための石鹸もないし、水道代も払う余裕もない。コインランドリーなどもってのほかだ。 彼はサカイエサン・トーフ社に勤務してから既に20年近くにもなるが、待遇は年々悪くなる一方だ。ボーナスなど出なくなって久しいし、去年なぞはジェネレーターの損傷の補修費用といって給料から

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【ショドー・オブ・シャドー】 後編

【ショドー・オブ・シャドー】 後編

<<前編 「ハァーッ・・・ハァーッ・・・!」目を血走らせながら、ショドーカはどうにかショドーを書き終えた。「スシ、スシ、を」ショドーカはスシ・パックへ手を伸ばす。しかして震える指先は、スシどころかコメツブすら見つけられない。当然だ、とうの昔に食い尽くしていたのだから。 「・・・ウ、ヌ、ウゥーッ!」怒りにまかせ、ショドーカは空のパックを弾き飛ばす。極度の消耗がショドーカの神経を逆立てていた。 消耗。然り、彼は書き続けていた。ニンジャスレイヤーが出口の無い袋小路に迷い込んで

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【ショドー・オブ・シャドー】 前編

【ショドー・オブ・シャドー】 前編

「サヨナラ!」トライリーフムシは壁へ大の字に叩き付けられ、爆発四散した。油断ならぬカラテの使い手であった。ニンジャスレイヤーはザンシンする。「ハァーッ・・・ハァーッ・・・」その息は荒い。連戦による消耗である。 連戦。然り、彼は戦い続けていた。この出口の無い袋小路に迷い込んでから、ずっと。時間の感覚はとうの昔に失せている。一体いつからこうしているのだろう。一時間? 二時間? あるいはそれ以上か? 「ヌゥーッ!」強いて己を奮い立たせ、ニンジャスレイヤーは前方の暗がりを睨んだ。

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【ディッシュ・フォー・フー】#2

【ディッシュ・フォー・フー】#2

(これまでのあらすじ:ネオサイタマともキョート・リパブリックとも隣接しない、歴史の死に証人めいたエリアを渡り歩く男がいた。彼は時に抗争に負け逃げたヤクザや厭世的なリタイア・カチグミを訪ね、時に数十年前の廃墟や数百年前の遺跡を荒らす) (彼は美術品、骨董品の蒐集をするニンジャだった。交渉、購入、暴力、窃盗。あらゆる手段で手に入れた逸品を、暗黒マーケットに出品するのが生業である。ソウル憑依前から磨き続けた審美眼と個人的コレクションは、裏社会でもサンズ・オブ・ケオス内でも有名だ。

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吾輩はニンジャである

吾輩はニンジャである

(これまでのあらすじ)吾輩はニンジャである。名前はミニットマン。長らくの戦友であり同じくソウカイニンジャの古強者であるイクエイションとともにニンジャスレイヤーを待ち伏せたが、哀れイクエイションは真っ向唐竹割りに成り果てた。そして吾輩は戦友の命と引き換えに、敵の正体に迫る機縁を得たのである。  どこで間違えたかとんと見当がつかぬ。かつても同じく薄暗いじめじめした所で泣いていた事だけは記憶している。吾輩がぞっとするほど冷たい混凝土の上で思い返すのは十年前の戦争であった。我輩の所

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