マガジンのカバー画像

ニンジャスレイヤーPLUS

1,605
サイバーパンクニンジャ小説「ニンジャスレイヤー」の連載まとめに加えて、書下ろしのスピンオフエピソード、コメンタリー、資料集などがまとめられたマガジンです。PLUS系のメンバーシッ… もっと読む
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

【バトルグラウンド・サツ・バツ】11

10 ← 【バトルグラウンド・サツ・バツ】11  手付かずの原野におけるイクサは、一部のニンジャたちを高揚させる。胸の内に溶けたソウルが、抑え切れぬ興奮を伝えてくるのだ。何故なら……かつて世界はそのようであった。そして彼らのジツは本来、そのような場所で真価を発揮すべく編み出されたものなのだから。

有料
200
+11

ヴィジョンズ・フロム・ネオサイタマ vol.2

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

【サキモリの群島:フミヲ】新たなヴィジョン

スレイト・オブ・ニンジャ(ニンジャの石板)に映し出されるのは、ニンジャスレイヤー世界のありふれた日常風景、イクサの光景、あるいは謎めいた幻視です。 ** スレイトに新たなヴィジョンが映し出された **

S4第7話【テンペスト・オブ・メイヘム】分割版 #3

2 ← 3「お前は、古き王家の血を引いているんだよ。お前は他の者達と違うンだ。お前のその輝くような相が、王家のものでなければ何なのだね!」神憑りの老婆は幼いメイヘムにいつも同じ言葉を繰り返した。その老婆だけが幼いメイヘムの唯一人の味方だった。濡れた土と、泥の川。トタンの家々。地平に高層ビル群。  物狂いの老婆は、メイヘムが12歳の時に死んだ。メイヘムも死ぬ筈だった。老婆を殺したのは、彼女よりも若い子供だった。子供がいきなりリボルバー銃をぶっ放し、標的を逸れて、その老婆の脳

【ネヴァーダイズ 8:オヒガン・シナプシス】

この小説はTwitter連載時のログをそのままアーカイブしたものであり、誤字脱字などの修正は基本的に行っていません。このエピソードの加筆修正版は上記の書籍に収録されています。現在第2部のコミカライズがチャンピオンRED誌上で行われています。 <<【ネヴァーダイズ 7:ポラライズド】へ戻る 第3部最終話「ニンジャスレイヤー:ネヴァーダイズ」より 【8:オヒガン・シナプシス】 1 「AAAAAARGH!」梟頭の魔人は巨大な翼を羽ばたかせてドクロめいた月を横切り、人とも鳥

S4第7話【テンペスト・オブ・メイヘム】分割版 #2

まとめ版 ← 2 マルノウチ・スゴイタカイビル屋上。正体不明の植物によって天蓋めいて頭上を覆われた空間の中央、緑の玉座に尊大に座るアヴァリスは、闇色の目に興味深げな色彩を漂わせた。なぜなら、何人たりとも入りえぬ筈のこの場所に今、妖しくも美しく、そして邪悪な来訪者が現れたからだ。  ぬばたまの黒髪の女は、壁めいて密集する蔦を萎縮させながら、無雑作に歩み寄った。そしてオジギした。「ドーモ。アヴァリス=サン。ティアマトです」「ティアマト?」アヴァリスは首を傾げ、目を細めた。そし

+29

ヴィジョンズ・フロム・ネオサイタマ vol.1

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

【スレイプニルのアジト:ヤモト、イグナイト】新たなヴィジョン

スレイト・オブ・ニンジャ(ニンジャの石板)に映し出されるのは、ニンジャスレイヤー世界のありふれた日常風景、イクサの光景、あるいは謎めいた幻視です。 ** スレイトに新たなヴィジョンが映し出された **

S4第7話【テンペスト・オブ・メイヘム】

第6話【アシッド・シグナル・トランザクション】 ← 1 マルノウチ・スゴイタカイビル!   今や不穏な緑に覆われ、神秘の玉座塔と化したこの文明建造物周辺は、邪悪な緑に呑まれたネオサイタマのなかでも、特に混沌の影響深き地である! セイケン・ツキ姿勢で餓死した者たちが墓標めいて緑の中に散在する広場に、今、三人のニンジャが回転エントリーした! 「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」側転から前転、そして背中の武器に手をかけ、中腰高速前進する者らは、装束にセトへの忠誠をしめす

【マツシマ・オブ・アタミ:ビッグユージ】新たなヴィジョン

スレイト・オブ・ニンジャ(ニンジャの石板)に映し出されるのは、ニンジャスレイヤー世界のありふれた日常風景、イクサの光景、あるいは謎めいた幻視です。 ** スレイトに新たなヴィジョンが映し出された **

🏝季節性ドネート2022夏は、8月1日〜31日までの受付予定です!🏝

この記事はメンバーシップに加入すると読めます

【タワー・オブ・シーヴズ】

1「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは稲妻めいた速度で両手のスリケンを投げた。コンマ2秒の時間差で、二枚の死の星は敵ニンジャのもとへ到達する。ニンジャスレイヤーは既に床を蹴って接近の途上。スリケンを弾き返す敵に真打ちの一撃を繰り出すつもりである。だが彼は己を強いて急停止し、横に跳んだ。 「ハハハハハハ!」敵のニンジャは哄笑した。そのニンジャ法衣は超自然の風に揺らぎ、名状しがたい色彩を放った。二枚のスリケンは背後の壁にかかった「神秘体験」のショドーの額に突き刺さっていた。二枚と