第1回逆噴射小説大賞:二次選考通過作品まとめ

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キュービィ・アンド・フーリィ -電脳変幻無双譚-

キュービィ・アンド・フーリィ -電脳変幻無双譚-

雲霞のごとき暴徒の群れが目標の集落を前に反転した。ここに向かっている?飛び起きた俺は映像を凝視する。カウンター洗脳か?クズ共にフェイク映像をばら撒いて1週間。熟成された憎悪が爆発する直前で! 副官を呼び戻す。モノアイヘッドが乳とキャタピラを震わせて駆け込んできた。こいつとファックする時間を奪ったのはどこの企業だ。怒りと焦りに囚われる。落ち着かなければ。眉尻のパネルをスワイプ。神経ブースト。ウィルススキャン。問題ない。 「あ!眉唾じゃん!まだ残ってんの?」 「あァ?

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泥斬り稼業

泥斬り稼業

 ドブ長屋のクズ共が死んだ理由は三つある。五日続いた豪雨と、役人が積み上げた鉄屑と、貧乏。要は三つ目だ。もっとマシな所に住んでいれば崩れたゴミ山に潰されて死ぬこともなかった。泥油と混じって蘇り、俺のようなガラクタ人形に斬られることもなかった。 「五つ」  無造作に蒸気刀を振る。何の抵抗もなく屍泥は斬り倒される。 「六つ」  もう一匹。肩の歯車が軋む。 「七つ」  半壊した天井から泥油が垂れ、鉄笠に落ちる。 「八つ」  鉄笠の縁から泥油が垂れ、油だまりに混ざる。

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