第1回逆噴射小説大賞:二次選考通過作品まとめ

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ペット探偵富岡の事件簿:戯け者の不始末

ペット探偵富岡の事件簿:戯け者の不始末

 ギリギリまで短くなった煙草を燻らせながら、泥水のようなコーヒーを啜る……なんて往年の私立探偵はまだなんとか様になる。俺の場合は、度重なる税金値上げで煙草なんぞ夢のまた夢、余り物の素麺を始末するべく、泥水のような素麺ツユ(賞味期限切れ)と奮戦している。  そんな秋の日に、俺の事務所のドアが切迫した勢いでノックされた。   焦りに焦った男は、挨拶もそこそこに開口一番、  「僕の恋人を探してほしいんです!」  「……アンタ、うちの事務所の看板は見たのか?俺はペット専門探偵だぞ」

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