第1回逆噴射小説大賞:二次選考通過作品まとめ

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振り返るな!振り返るな!ガルシア!

「待たんかいコラァ!」「ガルシア、おどれコラァ!」 俺はホームレスを突き飛ばし、追っ手から逃れようと、西成・ディストリクトの裏路地を必死に走る。完全にヤバい。マジでヤバい 俺にも悪いところはあった。スコルピオ・大門組・合同ファミーリアに拾ってもらったのに、組を勝手に足抜けしたのは申し訳ないと思う。 確かに組長の女房とファックしたのは事実だし、組の金を持ち逃げしたのも間違いなく俺だ。逃げるどさくさに紛れて、若頭のフランシスコのタマを二つとも蹴り潰しちまったのも反省している。

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朋友よ、冷たい朝に眠れ

「アルファさん、サーセン、遅くなりました!準備に手こずって!」 駅前。手を振りながら駆け寄ってくる、柄の悪い坊主頭は牧ちゃん。俺の友達だ。 ◆◆ 「つーか、アルファさん、ネットだとイキってた癖に、いざ会うとフツーに普通のオッサンっすね!」 牧ちゃんが豚足を頬張りながらゲラゲラと笑う。 「うるせえな!そっちこそガラ悪過ぎでしょ!」 俺も負けじと麻婆豆腐を流し込み、店員におかわりを頼む。 二人の間に積まれた青島ビールの空き瓶は、もはや山だ。 牧ちゃんと俺は友達だ。会ったのは

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