第1回逆噴射小説大賞:二次選考通過作品まとめ

256
【石の街】攻防記

【石の街】攻防記

その日、大量の水が街を襲った。 呪術結界が施された強固な石の外壁が、轟音と共に押し寄せた水流によって破壊された。 外部からの攻撃だ。 やつら、とうとうここまで力をつけやがったか。自治会のおじさんがぼやいた。度重なる攻撃が段々と威力を増しているのは、僕も感じていた。 ひとしきり荒れ狂った濁流は、昼前には収まった。幸い死者は出なかったが、街中が水浸しになった。 誰しもが異変に気づいたのはその頃だ。水が一向に引かない。 広場で僕はとても奇妙な光景を目にした。 斜面の石段

21