「頼まれたもの、できたよ」 魔女は注文の品の入った包みを目の前の青年に渡す。青年を尻目に魔女はパイプを咥えたまま呪文を唱え、火を燻らせる。煙を吸い、長く吐いた。 「私だってこの稼業は長いけど、こんな変わった仕事は初めてだったよ」 魔術は真理へ到達するための道だ、と自負している。…