【ギルティ・オブ・ビーイング・ニンジャ】
1 そこはカッパドキアめいた険しさを湛える、神秘的な岡山県の山間……。
平安時代の哲学剣士ミヤモトマサシは、かつてこの地に庵を築いてザゼンしたという。その空は厳粛で陰鬱だ。キョートリパブリックから流れてくる汚染大気が墨絵のように重く垂れ込めている。だがネオサイタマに比べれば遥かに空気は澄み渡り、セイシンテキなアトモスフィアに溢れているといえよう。
切り立った岩肌。まばらに立つバイオ紅葉の中に、「ン」「ド」「ラ」と書かれた錆だらけの大型カンバンが立ち、谷底から登る