ニンジャスレイヤープラス

サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #3

サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #3

【ひとつ前の連載分へ】   「ドーモ、ヘルカイト=サン、ニンジャスレイヤーです。その首、貰い受ける……!」  キルジマは空を舞う大凧に向かって叫んだ。腰だめ姿勢を取り、破れ霞を構えると、敵の手に握られたクナイを睨んだ。 「逃げぬとは、愚かの極み……!」ヘルカイトは地上の獲物を睨み、嘲笑った。その笑いには、怒りすら込められていた。  ヘルカイトが得意とする低空飛行からのクナイ掃射……すなわちサミダレ・ダートは、ニンジャ同士の戦闘において圧倒的なまでのアドバンテージを誇

154
サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #2

サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #2

【ひとつ前の連載分へ】  ニンジャスレイヤーは揺るぎない殺意の眼で、蠍衆の大将格を睨んだ。敵はまごうことなきニンジャにして偉丈夫。背丈は七尺に近く筋骨隆々。具足を含めれば体重は己の二倍……あるいは三倍近くあろう。果たして如何にして斬り崩すか。敵の名乗りが終わるまでに、決断せねばならぬ。 「なるほど、貴様が不死身のサムライか……!」蠍兜のニンジャは居丈高に腕組みし、呵呵大笑。そして挨拶した。「相手にとって不足無し! ドーモ、スコルピオです!」その大音声だけでニンジャスレイヤ

127
サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #1

サムライニンジャスレイヤー 【ウェイ・ダウン・トゥ・ヘル】 #1

【ひとつ前の連載分へ】  カア、カアと侘しげに鳴きながら、三羽の鴉が東へ飛ぶ。  熱と乾き。粉じみた街道。長い一本道の向こうには、半分沈んだ太陽。街道の周囲には枯れた田畑。  日照りが続くイマワノクニの街道を、一台の涅槃馬車が緩慢に進んでゆく。積荷の重さに耐えかねて、ギィ、ギィと車輪が軋む。夕暮れのぬるい風に揺れる荷馬車の旗には「屍体承候」「病死御免」「南無三宝」の文字。  この荷馬車を引くのは、痩せ衰えて足を引きずる騾馬二頭。御者は二人。彼らは飢饉や紛争で死んだ無縁

140
サムライニンジャスレイヤー【ショーグン・アンド・ニンジャ】

サムライニンジャスレイヤー【ショーグン・アンド・ニンジャ】

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

116
ハイヌーン・ニンジャ・ノーマッド(後編)

ハイヌーン・ニンジャ・ノーマッド(後編)

【承前】 「あッ」と叫び、斬り掛かったはずの足軽の首が高く飛んだ。切断面から血が噴き上がり、残った体は帯を引かれた芸者のように回転し、刀を構えたまま後ろに倒れて大八車の上に転がった。醜く荒っぽい切断面だった。  直後、数十の叫びと怒号が大通りを満たした。キルジマのニンジャ聴力は、その奥で塗り潰されるユフコの悲鳴を確かに捉えていた。歯軋りし、キルジマの額と脛から血が滴り落ちた。

109
ハイヌーン・ニンジャ・ノーマッド(中編)

ハイヌーン・ニンジャ・ノーマッド(中編)

【前編】  トゥームストーンは黒い刀を大上段に構え、畳四枚の距離でニンジャスレイヤーを威圧した。ニンジャスレイヤーは臆することなく切り掛かった。ニンジャの速度で。そして弾き返された。鋭い金属音が大通りに鳴り響いた。  二度、三度、四度。やはりニンジャスレイヤーは弾き返され、逆に蹴りを防御の上から受けて転がり、二連続バック転を決めて斬撃をかわした。  踏み込めぬ。一見隙だらけのように見えて、攻め入る隙がない。然り。これは墓石の構えと呼ばれる、堅牢なる古イアイドーの業前であ

79
ハイヌーン・ニンジャ・ノーマッド(前編)

ハイヌーン・ニンジャ・ノーマッド(前編)

 正午。ニンジャ。流れ者。  道標の向こうの松林に、行倒れの落武者を見つけた町人ユフコは、持っていた握り飯を渡し、藁を被せて家に戻った。「日が暮れたら戻りますゆえ、それまで持ちこたえて下さいませ」と云い残し。  家がある宿場町オミノロシはそこから徒歩で数分ほど。目と鼻の先であった。ここへ来てユフコは、初めて自分の行動が恐ろしくなった。落武者を匿ったと知られれば、即ち、死罪。命知らずにも程がある。だが、そうせずにはおれなかったのだ。  オミノロシの入口には老人が立ち、本当

107