ニンジャスレイヤープラス

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#12(完結)

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#12(完結)

 ◇総合目次  ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 ◇10 ◇11 ◇12 11 ← 「ドーモ。クエスター・ナルです」 「ドーモ。シージバスターです」  アイサツするニンジャの異形の姿は炎熱の陽炎に歪んでいた。照りつける太陽は凄まじい光の塊だった。ヒュージシュリケンは息を呑んだ。まるでその光景は、ニンジャとしての彼女の視界に、神話光景の一側面を切り取った絵画じみて映ったのだ。  シージバスターはモータータケシをゼンメツ・アクション・タケシして鋼鉄の

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【プラグ・ザ・デモンズハート】#11

【プラグ・ザ・デモンズハート】#11

 ◇総合目次  ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 ◇10 ◇11 ◇12 10 ← 「イヤーッ!」  モータータケシが身構え、8方向湾曲熱線を照射した!   ZAAAAAAP!  「グワーッ!」「アバーッ!」  アシガルバイク隊の何人かが被弾し、吹き飛んだ。タイラシンは危うく湾曲熱線に焼き焦がされるところ、数インチ誤差で回避し、車体ごと大きくつんのめった。シージバスターはフレンドリーファイアを何ら問題視しないまま、モータータケシの両腕を動かす。

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【プラグ・ザ・デモンズハート】#10

【プラグ・ザ・デモンズハート】#10

 ◇総合目次  ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 ◇10 ◇11 9 ← 「イエエエエエエエイ! イエエエエエエイ!」  操車基地メガクルマ敷地内を走り回る装甲バギーの中、ジャッキーは興奮して叫びながら腕を振り回し、後部シートの上で跳ねた。 「フー! フー! フー!」 「アイエエエエ!」  車体のすぐ横の地面を薙ぎ払った機銃掃射に悲鳴を上げ、運転席でせわしなくハンドルを操作するのはコンノである。ドズン! バギーが大きく揺れると、ジャッキーはます

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#9

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#9

◇総合目次  ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 ◇10 8 ←  オーストラリア、オムラ・エンパイア操車基地「メガクルマ02」! これは実際、大陸を南北に貫くスチュアート・ハイウェイを行き交う弾丸カンオケ・トレーラーのニューク燃料補給とメンテナンスを行うハイ・テック拠点であり、広大な荒野の中に、ナンバー01からナンバー06までが存在。昼夜を問わず稼働している。  上空にオムラ雷神紋ホロを巨大投影して圧倒的テリトリーを主張する武装設備は、複数の高射砲、

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#8

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#8

◇総合目次 ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 7 ←  モータータケシはいわば、上半身の前面を欠いた鋼鉄の巨人であり、その欠けた部位にサイバネニンジャのシージバスターが収まる設計となっている。シージバスターは両腕でガッチリとデバイスを握り込み、脊髄に沿って増設されているLAN端子でモータータケシとディープリンクを果たしている。これにより、一個の生命体めいた動作が可能となる。  モータータケシは月破砕以前の日本で製造されたオムラ・インダストリの殲滅機「

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#7

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#7

◇総合目次 ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 6 ←  少なくとも電子戦争以前、その地域は他と同様、水平の地平線がどこまでもひろがる茶色い荒野だった。今は違う。乾いた大地はひしゃげて棚状に沈み込み、その段差に沿うようにして巨大なタスマニアデビルが鋭利な爪で戯れに抉ったかのようなクレバスが幾筋も刻まれている。所謂「爪痕地帯」だ。重力爆弾を始めとする実験的大規模破壊兵器が野放図に用いられた結果として生み出された過酷な大地は、無法なモーターサイクル馬賊たちの格好の

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#6

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#6

◇総合目次 ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 5 ←  ブンブンブブーン。ブンブンブブーン。アンティークもののジュークボックスがピカピカと蛍光UNIXライトを発し、スピーカーからはオールディーズ・ディスコが流れている。  洞窟を木板やレンガで補強して作り替えたアジトの応接室には安楽椅子や機械の玩具が置かれ、アベ一休のポスターは額縁に入れて飾られ、水着を着た美女のケモビール・ピンナップや、白いシャツのボタンを四つ開けてウインクする美男の香水ピンナップ、NNK-12

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#5

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#5

◇総合目次 ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 4 ←  インターフォンに応答したのは年端も行かぬ娘の声だった。正しく大人に取り次がれるか、やや不安があった。 「先生……」  ブルーブラッドはフルフェイスヘルム越しにリー先生を見た。ブルーブラッドはオーストラリアの強烈な日差しを嫌い、革手袋とヘルメットすら用いて、完全な防備を試みているのだ。彼の白衣は血に染まり、皮手袋の指先は破けていた。一方でリー先生は彼とは対照的に、きれいなものだ。彼はリズムを取るように右足をパタパ

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#4

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#4

◇総合目次 ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 3 ←  満点の星散りばめた夜空の下、ヒュージシュリケンは火かき棒で積み石の火をかき混ぜた。イグナイトが起こした火だ。奇妙な一団は夜営の設営を終え、焚火を囲んでいた。バイオカンガルー肉の串刺しが火であぶられ、よいにおいをたちのぼらせる。 「つまりだぜ?」ヒュージシュリケンは不機嫌そうに一同を見渡した。「オムラで働いてたコンノ=サンは、いつものモンキー・ジョブの一環で、中身のわからんコンテナをカンオケ輸送してた。その積み荷は……コ

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【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#3

【プラグ・ザ・デモンズ・ハート】#3

◇総合目次 ◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 2 ←  鬼瓦パンケーキからゆっくりと降下してきたニンジャは超然とオジギしてみせた。クロームの装甲装束で身を固め、壮麗なアトモスフィアを纏ったニンジャには、容易く崩せる隙はなかった。仰々しく、ニンジャの頭上に社章がホロ投影された。 「ヤナマンチ」  イグナイトは顔をしかめ、呟いた。  オーストラリア大陸はオムラ・エンパイアが一大勢力を築いているが、それを切り崩そうと複数の暗黒メガコーポが活動している。ヤナマンチ・インターナシ

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