ニンジャスレイヤープラス

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#10

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#10

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 ◇10 9 ←  コトブキは湖上の鉄橋の前方はるか先、たった一両切り離された車両のふちに佇むニンジャスレイヤーを見つけた。「オーイ! オーイ!」彼女は飛び跳ねて手を振り、それから戯れにモールス信号を試みた。コトブキデス。 「ハァ……ハァ……! ヤベエ……!」その横に、一連の危機をなんとか切り抜けたザックが並んだ。彼は一度、後ろを……通り抜けてきた惨劇を一度振り返った。サクリリージが殺

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#9

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#9

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 ◇9 ◇10 8 ← 「お、お客様……」「どけッ! 私はVIP客だぞ! 講演会も引く手あまたでギャラも多いんだ!」「アイエエエ!」カナスーアは乗務員を荒っぽく突き飛ばし、自身のSS客室に走り込んだ。「ハアーッ! ハアーッ! ふ、ふざけるなよ! こんな目に遭うなどと聞いとらん! なにがネザーキョウだ。ホスピタリティがなっとらん」  カナスーアは寝台横のアタッシェケースを引きずり、開いて屈み込

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#8

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#8

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 7 ←  サクリリージは惨殺体に身をかがめ、手をかざして、有用な部品を確かめた。犠牲となった二人のうち、今回の素材は体格のよい成人男性だ。肋骨の七番目の骨は左右とも良い形をしており、ジツが乗り易いと感じた。サクリリージは死体に手をうずめ、二本のダガーを引きずり出した。 「死者から助けを得る」。それがサクリリージに憑依融合したボトク・ニンジャが探求した「ボトク・ジツ」の真髄だ。サクリリージに

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#7

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#7

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 ◇8 6 ←  ダガガッ! ダガガッ! ダガガッ! ダガガダガガッ! 砂塵を巻き上げ轟走するカラテ馬四頭立て戦車にニンジャカラテ騎兵が並走し、砂塵は倍の倍になる!「よいか! キャノン砲に注意せよ。惰弱文明にふさわしい屁っぴり鉄砲に過ぎぬが、当たればただでは済まぬ。貴様ら精鋭の命は値千金。命大事にせよ!」 「ハーッ!」「アリガタキシアワセ!」クワドリガの精鋭ニンジャ騎兵達は鞍の上で跪いて敬礼したの

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#6

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#6

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 ◇7 5 ← 「アイ……エ……?」車掌と共に食堂車にいた乗務員は、ニンジャの暴威を目の当たりにしたことと、実際に急過ぎる目の前の出来事を認識できず、ぼんやりとなっていた。それが死を招いた。サクリリージは彼の頸部を鷲掴みにし、容易く引きちぎると、背骨を引きずり出した。  ナムアミダブツ! だがその背骨をいかにするか!? その時だ!「ケキャーッ!」アクセルジャックが高速回転でサクリリージに接近し、ジャック

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#5

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#5

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 ◇6 4 ←  緑の丘が連なり、遠くに見える湖は光り輝いている。ヨロシンカンセンは風光明媚なポイントで停止した。ヨロシサンのクローンレンジャーが遠巻きに車両を警備する中、車外にベンチやテーブル、パラソルが設置され、サンドイッチと紅茶を決め込む者達もいた。  客室の者達も、実のある情報がどうやっても得られない事がわかると、自室に戻って映画を見たり、シアツ・サービスを呼んだり、思い思いに楽しみ始めた。カチグミ喧

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【ヨロシサン・エクスプレス】#4

【ヨロシサン・エクスプレス】#4

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 ◇5 3 ← 『お客様トラブルが発生したため、当ヨロシンカンセンはウォータートン・レイク付近で予定外の停車を行います。問題は一切ありません。音楽や食事等ご自由にお楽しみください。オタノシミドスエ!』美しいメロディとマイコ音声がスピーカーから流れ、ヨロシンカンセンは徐々に速度を落としていった。  S食堂車に隣接するSS客室車両では、ヨロシサン車掌たちとの事項確認を済ませたサガサマとコトブキが入室し、今まさに検証に入

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【ヨロシサン・エクスプレス】#3

【ヨロシサン・エクスプレス】#3

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 ◇4 2 ← 「ヤモト=サン、ネオサイタマなのか!?」皿に山盛りのアイスをよそって歩いてきたザックが、テーブルの会話を耳に挟んで驚いた。「わたし達もそうですよ」と、コトブキ。「マジかよ!」ザックは目を輝かせる。「超スゲエんだろ。サイバネ手術とかネオン看板とか。スゴイタカイビル、高いんだろ」 「高いですよ」コトブキは頷いた。「でも、わたし、自分の足で行った事がないですね」「俺も行ってみてェなあ! あと、この……このアベ一

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#2

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#2

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 ◇3 1 ←  ヨロシンカンセン! それは、北米大陸を横断し、バンクーバーからニューヨークに至り、折り返してLAに至る壮大なるレールラインだ。かつてこの鉄道が物流の要であった時代もあるが、ウキハシ・ポータル関連技術が発展した今、それは専ら、ヨロシサン・インターナショナルの威光の象徴として悠然と走る観光列車である。  貨物車両4両、Sクラス客室6両、食堂1両、SSクラス客室6両、食堂1両、先頭車両と連なる巨大シンカンセンの利用

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S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#1

S3第4話【ヨロシサン・エクスプレス】#1

総合目次 全セクション版 分割版:◇1 ◇2 1 「ヤメロー! ヤメロー!」必死の悲鳴が距離を隔てた廊下にまで聞こえてくる。廊下をしめやかに歩き進むコマヅカイ達は眉をひそめ、足を早めて遠ざかった。「ヤメロー! ヤメロー!」悲鳴の源はホンノウジ・テンプル城、サタの庭だ!  見よ! 白砂が敷き詰められ、モミジ・ボンサイに囲まれた庭園に今、縛られ正座させられた者達が横一列に並べられている!「ヤメロー! ヤメロー!」「どうか! 俺は悪くないんです!」「助けてェー!」動くこと、か

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