逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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冷凍庫の冷や飯食い

世界中で起きた『大変異』が第何次かの世界大戦と一緒に文明まで終わらせたのが約半世紀前。人類は文明の残り香で何とか生き延びている。

 北海道。ここは年間平均気温-57℃。動物はミュータントへと変貌した試され過ぎる大地。
 ここで俺は文明遺物回収業者を営んでいる。
 前時代の工場跡地等に潜る危険な商売だ。
 主に扱うのは冷凍食品。食物が全部人工食品になったいま金持ち老人達に大人気。

 ◇◆◇

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アリガトウドスエ(奥ゆかしい電子マイコ音声が流れた)
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アーマー・バディ・ディガーズ

半ば砂漠に埋もれた廃墟を背に、あたしは斧を持った野盗にマチェットで斬りかかる!
「アイネちゃん、危ない!!」相棒が外骨格装甲背面から蒸気を噴射、あたしの脇に回って装甲で飛来するボウガンの矢を防ぐ!
あたしは腕を斬られ斧を落とした野盗の股間に蹴り上げ!「グバーッ!?」
「……まだ来る」頭部装甲バイザー奥から沈痛な声。
十数人はいる、まずい。

あたしの名前はアイネ。<発掘屋>よ。
発掘屋っていうのは

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海の神秘:イカには心臓が3つもあります
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