逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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夜明けにカササギが鳴いたら

 その災害は、深夜に発生した。
 俺のもとに連絡が来たのは、3時を少し回ったころだ。現場はここから80キロほど南にある田舎街だそうだ。発生から20分。ちょうど住民たちのパニックも最高潮だろう。
 俺はひとまず仕事道具をトランクに積んだ。愛車の傍らに立ち、タバコに火をつける。煙はすぐ闇に溶けていく。
 遠く、ヘリのローター音が聞こえる。重みのある双発のそれは、おそらくCH-47JAだろう。南へ向かっ

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