逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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クトディガリヌの告解

終末の秋のごとき黄昏が、ウヴァ・ラキアの外殻に赤銅の鈍光を投げかけていた。荒野に鎮座するその巨大な黒き半球は、しかしいささかも斜陽を照り返しはしない。すべてを呑み込む孔のごとく。
 死を告げる禽鳥の群れが枯れた呻きを垂れ流し、見上げる人々は今日もまた世界の絶望を感じ取る。ドログ・ラキアの闇底より切り出された暗黒の呪い岩が形作る都市外壁は、中からの光を通さずして外の光景を住民達に映し出す。《飢えし大

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