逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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緑の補色は全部赤

赤毛の彼女は太い肉をがつがつと二口かじって、背後の砂浜へと捨てた。
「いい島だ」
肉はぼおんぼおん、とバウンドして元あった場所に落ちる。
「ぐぐ……」
足元を見た。血濡れの迷彩を着た男が彼女の脚を掴んでいた。胸元には禍々しいヤギのピンズも刺してある。
「……やっぱ嫌な島。そうじゃない? 何? 悪の組織? どうでも良いけどさ」
彼女は足を払って散弾銃を一丁抜き、腕ごと肩を吹き飛ばす。
呻き声は無くな

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ありがたや
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