逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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アーマー・バディ・ディガーズ

半ば砂漠に埋もれた廃墟を背に、あたしは斧を持った野盗にマチェットで斬りかかる!
「アイネちゃん、危ない!!」相棒が外骨格装甲背面から蒸気を噴射、あたしの脇に回って装甲で飛来するボウガンの矢を防ぐ!
あたしは腕を斬られ斧を落とした野盗の股間に蹴り上げ!「グバーッ!?」
「……まだ来る」頭部装甲バイザー奥から沈痛な声。
十数人はいる、まずい。

あたしの名前はアイネ。<発掘屋>よ。
発掘屋っていうのは

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俺と元俺の国喰いのススメ



「ひったくりだね」
「……捕まえろって?」
「勿論」

俺の隣の小さな影は長い髪を波立たせ、軽く頷いた。
俺は、背を押す風めいた銀色を視界の端に見て、両手の暗器グローブをぎちりと嵌め直す。黒い革が指を締め付け、瞬間、血が巡る感触が強くなる。

「焼き肉屋の路地。突き当りの右、質屋の裏口への階段前」

つま先で地面を叩く。重く硬く、仕込んだ金属はいつも通り頼もしい。

「一発殴ったら、懐から銃

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出番を待っています。
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