逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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ハリガネ・バリカタ・ネバーダイ

豚骨と硝煙の入り混じった臭い。換気扇はこのランチ帯ずっとフル稼働を続けている。派手な爆音の後ノイズに掻き消えたジミーの通信に、あたしは急いて階段を駆け上った。

「ジミーが逝った!あたしが出るけん岡持ば貸しちゃらんね!!」

赤カブの鍵を引ったくって厨房室に叫ぶ。オレンジ色のカウンターに仕切られた料理場は相変わらずの濛々たる湯気で高湿度だ。湯切りに神経を尖らせていた岡田がジロリとこちらを睨む。

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ありがてぇありがてぇ…
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