逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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Fight me to the moon

【一体どういうことなんでしょう、少尉】低圧銃を油断なく構えながら、瀬田二曹の音声は震えていた。俺より5つ年下だが、SAS研修経験まで有する、めったに狼狽えない男だ。
「わからん」そう言うしかなかった。これほど途方に暮れたのは思春期以来だ。
 ここは月面、静かの海。中国軍の偽装軍事サイト、正確に言えばそれがあったらしきクレーターだ。
 大国による月面基地建設ラッシュの次に来たのは地上と変わらない領土

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