逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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『英雄は帰らじ』

その日が私の初陣だった。地平線まで続く揃いのブルー・コート。戦友たちの顔は功勲への期待に輝く。

 人馬兵連隊はその存在意義を銃の登場により危ぶまれたが、その体躯と速度からの衝撃力は未だ健在。
 この一戦で武功を示し、家名に恥じぬ男であることを証明する。相手は弱体なる人間の小国連合。負ける理由はない。

 喇叭が鳴る。同胞たちが一斉に地を蹴る。負けじと走る。接敵まであと五百、四百、三百。

 向け

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We“can't”sleep:保安官補佐パトリックの覚書  『Snake oil ①』

イリノイ、クインシーから馬で半日ほどの郊外。ぽつんと立つ小屋を見下ろす丘の上。
 俺は退屈に耐えていた。

「しかしだ、またガセじゃないのかね」

 何杯目だかわからない安コーヒーを啜り、ぼやく。

「気を抜くなよぉ、パット」

 大男のオリバーが愛用のコルトを磨きながら言う。

「“we never sleep”。それに、ハルとジョンが戻る頃合いだよ」

 得意げな顔。神はこの男にユーモアセンス

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💃🐙(((🌮))) タコパ (((🌮)))🕺🐙
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