逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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Unlocker! 美女の扉と少年の鍵

バーの照明が消えたのかと思った。

「貴方がミカルね」
油臭い水を啜っていた少年……ミカルは、遥か頭上から降る低い声で初めて、自分を呼びつけた女性によって灯りが遮られているのだと気付く。
女性という前置き無しに、巨きい。2mはある。加えて羽織ったロングコートの乾いた煙の香に、無意識に少年は緊張していた。

新聖暦333年。階層都市【アリアドネ・ヘプタゴン】。最下層。
11月だが、そこは地獄のように

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