逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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姫騎士の最期

姫騎士。姫殿下直轄の特務騎士団構成員の朝は早い。日が昇る前、未だ星々が輝きを宿している中、ベッドから彼女は身を起こした。平均よりもやや高めの身長で、うっすらと薄い脂肪を筋肉質の四肢に乗せた女であった。整った顔立ちだが、一文字に結ばれた口元と見開かれた目のせいで怒っているように見えるが、彼女は極めて冷静である。
「呼吸、脈拍…異常なし」
 簡単に自身の体調を確かめ、身支度を整えると彼女は窓を開いた。

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