逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

632

スノー・ザ・プリンセス

コココグァイ……コココグァイ……コココグァイ……

 金属の光沢を帯びた緑色羽毛と黄色い冠羽が生えた一羽のコキキジは森を用心深く歩きながら、声の源を探している。あれは間違いなくオスのコキキジが縄張りを宣告する時の鳴き声だ。自分の縄張りにオスの侵入者がいるとは、許せん。

 コココグァイ……源は確定できた。しかしどう見ても周囲は苔がかかった樹木にしか見えない。小さな脳が困惑した。その時は、木に付いて

もっとみる