逆噴射小説大賞2019:エントリー作品

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バトル・オブ・パラドックス

 《こちら渋谷02。被疑者は北西方面に逃走中》
 右耳の高性能補聴器が警察無線の内容を拾う。
 逃げ込んだ近くの雑居ビル空きフロア。
 右手に握ったレーザーガンのエネルギー残量を確認する。
 ため息をひとつつき、俺は状況の把握に努める。
 
 ターゲットの行動は完全に把握した上で計画に臨んでいたはずだった。
 シミュレーション成功率は常に100%。

 だが、俺の放った弾はターゲットに届く前に砕け

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ジュースを奢ってやろう
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