逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集
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本
Hanged-Men ハンドマン
銃声がして、振り向くとカウンターの男が死んでいた。
「ウイスキーを一杯。何も混ぜないでいい」
死んだ男は、自分の脳漿が混ざったグラスを、痙攣する手で握りしめている。煙を上げるスミス&ウエッスンを持った男が、それを死体から奪い鼻元へ運んだ。
「バーボンを脳漿で割ったカクテル。"ペヨーテ"の好物として有名だな」
私は男に注文通りの一杯を差し出す。だが男は受け取らない。
「"