逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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箒星人形の物語

寂れたパブで赤い顔をした娼婦の女性が酒を飲み、隣に座る誰かに話しかけている。
「ねえハンサムさん。今日もいけてるわよ」
 相席者は返事をしない。当然である。彼は箒星人形だからだ。

 箒星人形。それは30年前に流行った人形でぜんまいを巻くとギターを弾いてくれる。それだけの人形だ。当然彼女の話に返事をすることはない。だが彼女はいつもここにきてポツポツと自分のことを話していく。
「見つけたぜ」
 その

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