バッティ
2018/10/28 22:53
「妖怪は存在する」 ボロ新聞を纏う老人が据わった目で語る。「あるだろ、子供の頃見た記憶」 川辺は物事を考えるに良い。しかし色んな人も来るものだ。宗教の勧誘はよくあるが、ホームレスに話しかけられたのは初めてだ。「いや常識的に考えたら居ない。俺だって分かる」 老人は続ける。「でもな、君だって思うだろ?子供の頃見たアレは幻でも妄想でもないって」 確かに。思ったよりマトモに話せ