逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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妖怪と小説家は廃屋に住む。

「妖怪は存在する」

 ボロ新聞を纏う老人が据わった目で語る。

「あるだろ、子供の頃見た記憶」

 川辺は物事を考えるに良い。しかし色んな人も来るものだ。宗教の勧誘はよくあるが、ホームレスに話しかけられたのは初めてだ。

「いや常識的に考えたら居ない。俺だって分かる」

 老人は続ける。

「でもな、君だって思うだろ?子供の頃見たアレは幻でも妄想でもないって」

 確かに。思ったよりマトモに話せ

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心が軽くなります。
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