逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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メキシカン・ラプソディ

10月31日の夜。僕は先刻投稿した『プログレッシヴ相撲』の記事共有ツイートを送信すると、大きく伸びをした。
『パルプ小説冒頭400字』。楽しい企画だったが、応募は今ので最後だ。今日はもう休もう……。

KRAAASH!

その時突如、アパートの扉が破砕!一体何が?僕は戸口の向こうを見遣る。

そこにいたのは力士だった。

僕はそいつの奇妙な出で立ちと、投稿作品一覧が表示されているPC画面を交互に見

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Six Action Army - Man 悪魔のガンマン

タンブルウィードの転がる小さな宿場町を、危険なアウトローの集団が支配していた。彼らを率いるリーダーが、町の広場で絞首刑に処された保安官を、銃の的にして辱めている。サルーンからはアウトローどもが凌辱する町娘たちの悲鳴が漏れ出ていた。

「31、32……34人か。どうだ」

宿場町の見張り塔の上で、俺は右手でスマートグラスを外しながら左手の腕時計に話しかける。

「"再装填"後の戦闘力であれば成功率は

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Hanged-Men ハンドマン

銃声がして、振り向くとカウンターの男が死んでいた。

 「ウイスキーを一杯。何も混ぜないでいい」

 死んだ男は、自分の脳漿が混ざったグラスを、痙攣する手で握りしめている。煙を上げるスミス&ウエッスンを持った男が、それを死体から奪い鼻元へ運んだ。

 「バーボンを脳漿で割ったカクテル。"ペヨーテ"の好物として有名だな」

 私は男に注文通りの一杯を差し出す。だが男は受け取らない。

 「"ハンドマ

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dilemma-man ジレンマン

「死にたい!死にたい!だれか私を殺して!」

首都・S市。人々は”彼女”の暴走が始まってすぐ、警報とともに展開されたバリケード内へ避難し、頭突きで町を破壊し続ける”彼女”をただ傍観していた。

「今回の『ジレンマン』の症状名が政府より発表されました!『スーサイドサバイバー』!『スーサイドサバイバー』!」

バリケード内の有機EL画面でアナウンサーが叫ぶ。

「ほらな!やっぱり」「どういう意味?」

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