逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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百合の間に挟まるべきでないたった一つの明確な理由

「銃を置け」

 突きつけられた銃口の硬さを感じながら、私は言われた通りに拳銃を床に落とした。
 カツン、と硬い音を立てて落ちたそれを、男は足で踏みつけた。

「どこに雇われた異能者だ?」

 男の問いに、私は静かに笑う。

「お前、私が誰か知らないのか?」

 その問いに男は苛立たしげに銃口を押し付けることで答えた。私は話題を変える。

「お前、いい銃を使ってるよな。M1911SC。スマートピス

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全宇宙最強伝説

ウガット星での死闘!
恐るべき魔人の軍勢が男を取り囲んだ。

「これで終わりだ」

勝ち誇る魔人。まさに絶体絶命。だが男は動じない。雄叫びをあげ、拳を大地に叩きつける!

「惑星崩壊拳!!」

ウガット星は一撃で滅んだ。



惑星を砕いた男スタナ。その噂は広がり、ついには宇宙の最強自称者達が彼の首をつけ狙うようになっていた。

「で、お前もそうなのかい、少年」

荒野の惑星。腰に刀を下げた少年

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やったぜ!
5

死闘!ジュクゴニアっ!!

ジュクゴ。
その恐るべき超常の力を駆るジュクゴニア帝国は、今や怒涛の勢いで世界を飲み込もうとしていた。

帝国占領下の街。
震える人々を睥睨しながら、帝国の壮麗なる隊列が進む。隊列の先頭、前軍を率いるのは馬に跨がった女、帝国が誇る二字ジュクゴの将、劫火のカガリ。

霧がかった街の中、その隊列の前に一人の少年が立ちはだかった!

「…ゴミ」

カガリは気怠そうに呟き、すっと右腕を突きだした。その拳に

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やったぜ!
9

煉獄学園

外は雷鳴轟く嵐。
ざわめく教室の中で、田中勝は床に倒れ絶命した。稲光が影絵めいたシルエットを描く中、龍澤真人は傲岸に言い放った。

「二度言わせるな。この学園は僕が支配する」

後に「インフレーション」と呼ばれる現象が突如人類を襲った。人の欲望が肥大化し、そして超越的な力を得る。欲望が強ければ強いほど強大な力を得るその現象によって、世界は混沌の中へと落ちていった。そして都内最大のマンモス校、私立R

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やったぜ!
2

永劫戦争

ずむず…ずむずむずむ…。

腹の底にまで響く重低音と振動。
どす黒い瘴気に覆われた空を、燃え盛る炎の山脈が照らす。

ここは戦場。永遠に終わることのない戦場。
東の軍勢率いる鉄骨のジゴル。西の軍勢率いる姿無きメガンザ。二柱の神将の前に、兵の命は塵芥のごとし。今日もまた何万もの命が消え、そして翌日にはありとあらゆる世界から、また新しい兵士達が集められてくるのだろう。

死臭漂う塹壕の片隅で膝を抱えて

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やったぜ!
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