逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集
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本
ブラッドストーム・イン・ジ・アビス
脱出艇連続特攻作戦は巨大海蛇を退散せしめ、第156太平洋深海開拓市は圧壊の危機を免れた。しかしそれは時間稼ぎにしかならない。魚人共に場所がバレた。奴らはいずれここに辿り着き全てを殺戮するだろう。オガサワラ大陸棚市まで脱出艇で片道3日。カミカゼのせいで艇の数が足りない。俺のような末端の開拓民は置き去りにされる。その救助艇、今誰が整備してると思ってるんだ。俺だ!
「何が海底は最後のフロンティアだ!
ゲットバック・マイ・ライフ
銃声がした。目の前の怪物が破裂し、臓物が容赦なく俺に降りかかる。最悪だ。俺は列車内の床に這いつくばり、怪物を撃ち落とした存在に目を向けた。女だ。金髪の青い眼をした女が巨大な銃で怪物を駆除していた。可憐だった。
「間に合ってよかったです」
怪物共を始末した女が手を差し伸べてくる。アニメのような声だ。その手を掴み起き上がる。こんな小さな指であんな銃を振り回しているのか。
「あなたを迎