逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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エッテクルッバの森

「王様は死んだ! 王様万歳!」

血塗れの棍棒を持つ若い男に、蓬髪の老人はそう呼びかけた。
今からこの男が王だ。王を殺したのだから。男は震える声で問う。
「お前も、俺を殺すのか?」
「んにゃ。わしゃ殺されとうないでな。見届けるだけだ」

某県の深い山中。日本中から犯罪者、無宿者、多重債務者、自殺志願者、狂人、徘徊老人、不法難民、その他諸々が集った廃村。そこには人知れず、小さなコミュニティが形成され

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刑務列車「刑部号」

 2026年。五輪の失敗・政権交代・強まる他者排斥傾向・犯罪増加…混迷を極め狂った日本はとんでもない決断に出た。

 【刑務列車計画】と題された狂気の政策は国会を通り実現した。即ち刑務所を解体して善良な市民に土地を提供、犯罪者は列車に詰め込まれ遠ざけられる。

 結果として、この計画は成功した。マジか。そればかりか列車特需で日本経済は上向いた。馬鹿な。

 『大和吉野~大和吉野~。積み込みの為2時

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心が軽くなります。
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