逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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渾沌の七つの穴

よいかな。むかし渾沌がいた。眼も耳も鼻も口もなし。身は渾然とし、意識は朦朧。これが中心にあり、太極が流れ出て陰陽が判れた。渾沌に七つの穴が空いたせいなのじゃ。

―――莊子にいう。南海と北海の帝(かみ)が渾沌に七つの穴を空けた。すると渾沌は死んだ。

 この七つの穴から万象が漏れ出した。あらゆる可能性と災厄が飛び出したのじゃ。帝たちは慌てて穴を塞いだ。すると、渾沌の死体の中から声がした。そいつは言

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私の弟の顔が良すぎる!

弟の顔が良すぎる。
こんなことを言えばブラコン扱いされてしまいそうだけど、
私の弟に関しては紛れもない事実だ。
どれだけ顔が良いかというと、例えば弟……司は指定したマスクを
基本的に人前で外さないよう国連から直々に通達されている。

もしそのマスクを取ってしまったらどうなるかといえば。

「あ、あへぁぁ……」「許して……無礼なことをした俺を許してぇ……!」
「んー、どうしてやろうかなー?」

――

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