逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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宇宙船かぐや荘

偶然拾った入居者募集チラシは、あたしの理想の物件を紹介していた。つまり割安で築年数が若くて、お風呂とトイレが別な部屋のだ。

名前はかぐや荘。すぐに電話して…そして今、ようやく引っ越しの片付けが終わった。

「いやー、お疲れ様」

お隣の犬飼さんがマスク越しに言った。妙に毛深いが、優しい人だった。

「遅くまでありがとう」

「いやいや。お互い異邦人だし助け合いだよ」

確かに都会は心細い。頷いた

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かたじけのうございます。
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