逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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記事

文明社会を享受しろ

何でこんなことになっているのか。何故俺は春の雪解けと共に南下してきた混沌の戦士達と開けた平原で相対しているのか。何故、俺の隣のエルフらしからぬ筋肉女は楽しげな笑顔を浮かべているのか。何故俺は《鎧不の誓約》など立ててしまったのか。何故俺は真なる銀の銀糸で編まれた長フンドシなどはためかせているのか。何故俺は仰々しい傭兵団の紋章をモチーフにした槌矛など握って立っているのか。

何故神様は俺を異世界転生さ

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スペース・シェリフ

現在もなお拡大を続ける巨大宇宙ステーション《フロンティア-9》
その職人街の一画に俺が常宿とする酒場《黄金の蜂蜜酒亭》はある。ここの名物はなんといっても高純度飲料用アルコール溶液に複数種のシナモ・スパイスを混ぜ、蜂蜜を加えることでアルコール度数を絶妙に調整した蜂蜜酒だ。ストレートでもいけるし、カクテルでも旨い。何よりこの店の香辛料がきいた肉料理とよく合う。

ここの親父は退役した元降下歩兵で、俺の

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Jack the stalker

ジャックが牝牛とファックしていると、商人が現れてその光景をカメラに収めた。

「えっ」

ジャックはドギー・スタイルのまま硬直。表情が絶望に染まる。
これが公になれば、ジャックは牛飼いとしての社会的オナーを完全喪失するだろう

「その牛、確かハナコと言ったかね」

なお悪いことに、その商人は先日ジャックからハナコを買い付けた張本人であった。

ジャックは土下座して詫びた。

「何でもしますから許し

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ブラッドストーム・イン・ジ・アビス

脱出艇連続特攻作戦は巨大海蛇を退散せしめ、第156太平洋深海開拓市は圧壊の危機を免れた。しかしそれは時間稼ぎにしかならない。魚人共に場所がバレた。奴らはいずれここに辿り着き全てを殺戮するだろう。オガサワラ大陸棚市まで脱出艇で片道3日。カミカゼのせいで艇の数が足りない。俺のような末端の開拓民は置き去りにされる。その救助艇、今誰が整備してると思ってるんだ。俺だ!

「何が海底は最後のフロンティアだ!

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ワオワオ!
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