逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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胡漢英雄記

「ルィイイウィ……イイイイ……ウィイイィ……」

洛陽の上東門。埃っぽい雑鬧を横目に、少年が門柱に倚りかかり、嘯いている。
年の頃は十代半ば。深目隆鼻の胡(えびす)である。まわりの大人も、みな胡。老いた門衛も懐かしそうに目を細めている。

「これ、バイよ。騒ぐでない」
叱られ、少年は喉歌をやめる。生意気そうに、ふん、と鼻を鳴らす。
「おじさん、いつもより人通りが激しいのは、なんでだい……」
「帝が

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