逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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邦題:ニンゲンスレイヤー・聖都炎上(原題:“ユースレス”・ザ・ゴブリン)

巣穴が。炎上している。

◆◆◆

私が生まれた時、兄弟達は笑い、燥ぎ、顔を顰めていた。

私は兄弟達から見て異形だった。

私の腕は兄弟達の様に器用に道具を使う事も、剣を持つ事も出来なかった。しかも兄弟より腕が二本多く、その二本はこの巣穴では何の役にも立たなかった。

だから私は“役立たず”と名付けられ、鎖で繋がれるのも、食事が兄弟の残飯で有ることも当然だと思った。

ただ私にも兄弟より長けてい

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【ブロンズトロフィーを獲得しました】
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こちら警視庁捜査一課「殺竜」係

世界各地の首都の上空に突如出現したUFOから竜型異星人が現れ幾数年。
 竜族達の謙虚な態度(挨拶する、ゴミ出しを守る等)から人々は彼らを受け入れた。
 問題もあった。竜の戦闘力を利用し、ヤクザが竜騎兵を配備、軍隊をも凌ぐ力を獲得した。
 これに対し警視庁は対竜犯罪組織を作る。それが捜査一課竜殺係。魔剣グラムやゲオルギウスの槍だのも持っているという噂だ。
 まあ俺とは関係のない話。花の捜査一課に名を

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キラークイーンは既にスキボタンに触れている!
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パラレル・レース・ロイヤル

メチルヒドラジンとエリクサーの配合物が点火し、噴射が始まる。レースが始まる。残りカウント五秒。本来は平行世界どもを集めてバトルロイヤルの予定だったがレースのほうが長期的な見世物になって興行収入が入ると責任者は考えた。
 武装担当のサカヤマが祈る。仏教徒のこいつはインドで六年間修行した挙げ句にレーサーになった。バディを組んだ理由は賞金の寄付。
 百メートル右でユニコーンが出馬を待つ。角が生えて神々し

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ありがとうございます!
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我ら帝国軍第5鎧装竜騎兵中隊

風防から臨む空は今日も青い。その眩しいほどの青空に目を凝らす。中隊長の予測が正しければ、敵の先遣隊が見えるはずだが。

 居た。ポツンと染みの様な黒点。方角から考えても味方ではありえない。やはり、あちらさんも偵察を出していたか。兎に角も発見報告を打電。すぐさまジャミング用の護符を起動させ、気球ごと切り離す。

 敵は<黒曜竜種>が一騎。低速だが大型の種で、鱗は強固であり重量級の<鎧装>を装備してい

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