逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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俺たちに死者の日は来ない!

メキシコ麻薬カルテルのボス、リンゴはいつものように裏切り者をどう始末するかの会議で残虐な殺し方を提案したあと、麻薬を売って築いた邸宅の庭で葉巻を吸っているときに強い衝撃が頭を襲い、気を失った。

「起きろ、起きろ」
 リンゴは肩を揺さぶられ目を覚ますと車の中にいた。手には手錠。運転席を見ると見知らぬ白人男がいる。
「誰だ、きさま」
「わからないのか?」
 男は痩せこけた頬を引きつらせた。
「お前に

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龍の住処へ至る道 第1話

東の山の向こうに”翠の龍”がいるという言い伝えは、じーちゃんのそのまたじーちゃんよりも昔からこの村に伝わっていた。俺もその美しい姿を見たことがある。3歳の頃、霧のない朝のことだ。
 俺は"翠の龍"に猛烈に憧れた。
 だから俺はあの日、魔物が棲む山を超えて、会いに行ったんだ。



「…ん」
 随分昔の夢を見た。もう10年も経つか。
「起きたか、カムロ」
 じーちゃんの声。俺は軽く頭を降り、眠気を

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オレモー!
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