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#パルプ小説
パルプデーモン・チーフ
「やっぱりミュータントだよ……!」
編集長はバッサリ。俺の顔に原稿が投げつけられる。
「悪魔とか妖怪は宗教色強すぎるとおもうわぁ。時代受けしない」
「でも」俺は食い下がる。ここで、曲げたら作家の俺はオワリ、ジ・エンドだ。家賃も払えず野垂れ死ぬ。
「敵がミュータントなら何でもできるし、どんな形にでもできるでしょ?わかってんの?触手ウジュウジュ〜!ね?」
「じゃ、じゃあ、ダックスフンドミュ
メキシカン・ラプソディ
10月31日の夜。僕は先刻投稿した『プログレッシヴ相撲』の記事共有ツイートを送信すると、大きく伸びをした。
『パルプ小説冒頭400字』。楽しい企画だったが、応募は今ので最後だ。今日はもう休もう……。
KRAAASH!
その時突如、アパートの扉が破砕!一体何が?僕は戸口の向こうを見遣る。
そこにいたのは力士だった。
僕はそいつの奇妙な出で立ちと、投稿作品一覧が表示されているPC画面を交互に見
正義のヒーロー太郎が世界を救う(もしくは壊す)話。
世界に選択された男。太郎はヒーローになった。
正義の味方である太郎はまずは目の前の悪を是正しなければならない!
太郎の通う学校にはいじめがあった!
弱き者をいじめるものは悪だ!
だがいじめを行っている彼の家庭環境は最悪だった。つまり本当の悪は彼の家庭環境だったのだ!
だが彼の家庭環境が悪いことになった原因は彼の親の職場の理不尽な要求にあった。つまり悪は会社にあったのだ!
だがその会社が理不尽
【デビルハンター】ジュディ婆さんの事件簿 #1(第1話:1/4)
死人に口なし? あるよバカタレ。
-ジュディ-
「ああジュディ。深夜にすまない」
バリケードテープをくぐる老婆にゴードン特別捜査官が声をかける。
「ったく。こんな山奥の道端でババアが死ぬかい?」
不満を垂れながらジュディは咥え煙草を始末し、ざっと死体を観察した。
「手首の擦過傷と足の具合からして監禁された後に徒歩で山中を逃走… 道に飛び出し轢死。監禁場所は半径2マイル圏内か。退屈な事件」
「
異世界人材派遣ワープ(株)
キキーッ
とてつもない速さでトラックが駆けていく。
「おい!このままだと指定の時間に間に合わねーぞ!」
「わかってる!」
さらに加速していくトラック。
「いたぞ!あの少年だ!」
おれはアクセルを更に踏み込んだ。
GYURURURURURURURU BOKAAAAAAAN!!
おれは少年を轢き殺した。
まぁ厳密には殺したわけじゃねーんだけど。
<転送装置起動>
対象ノ分解及ビデータ化
『元傭兵デリックの冒険』より「力鬼士(リキシ)の洞窟」
「ファック野郎!」
スコップを振り下ろし、襲い来る力鬼士の指をぶった切る!
「ギァーーッ!」指は土に還る。力鬼士は後退し、チッチッと音を発した。仲間を喚んでいる! ボゴン! ボゴン! 床や壁から力鬼士が這い出す。囲まれた!「くそったれ……! まさか、実在するなんてな!」
デリックはスコップを振り回して威嚇し、事の発端を思い出す。
◆
「父を、助けて下さい!」デリックの店に飛び込んで来た少女
アット・ザ・ドライヴイン(1):海老ナSA
私は暖房の効いた店内に入ると、24時間営業のフードコートに向かった。
海老ナSAは東亰~那古屋間で有数の大型サービスエリアだが、深夜ともなれば人はまばらだ。
バイク乗りに11月の夜風は堪える。早く温かいもので腹拵えがしたい。
ジャケットの襟を緩める。さて何を食べようか。
海老ナSAの名物は、海老である。
店内には写真付きメニューと案内看板がが所狭しと貼られている。
「海老拉麺」「海老茶」「お残し