逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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『八雲異界風土記』より「加賀の潜戸(かかのくけど)」

「お待ちしておりました。ハーン殿」

明治二十四年九月。ラフカディオ・ハーンは松平不昧に出会った。



島根半島。日本海に面した複雑な海岸に、海蝕洞「加賀の潜戸」はある。出雲国風土記には、ある神の誕生した地と記される。ハーンと妻セツは舟を借り、車夫と船頭の老夫婦と共に、まずここを訪れた。「髪の毛三本動かすほどの風が吹けば舟は出せぬ」と言われる難所だ。幸いに無事着き、神々しい景観を堪能して通り過

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