逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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ヴァーチャル・ヴァルネラビリティ

「しょうがないにゃあ……いいよ」

『N9koc0』は上目遣いで僕に囁くと、煽情的な有料コスメティック装備を脱ぎ始めた。
僕はハイエンドVRスーツがもたらす肢体の感触を想像し、息を呑む。privateエリアの片隅で二人きり。見咎める者はいない。
『N9koc0』が笑いかける。悪戯っぽく八重歯をのぞかせて……。

もう限界だ!僕は全身の装備を外して彼女の身体<アヴァター>に迫った……その時!

「痛

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少女はいわば、二度殺す

「はぁい!あと1分です☆」
気怠く元気に実況が告げる。

ネオンが照らす銃撃戦。響くのは軽快な電子音。仮想空間だ。

娯楽の減った日本では美少女だらけの仮想闘技場が大盛況。水色髪の巨乳が猛々しい叫びをあげ道を開く。合成音声越しにテストステロン。依代は女性以外で構わない。だが少数派は目立つ。つまり美少女ばかりになった。

それに投げ銭が集まる。賭博だ。自分好みの性的仕草で集めた金を撃ち込むゲーム。遊

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『A VM case』

「これで行方不明者は2人目ですね」
「これ行方不明って言うのか?」

俺はソイツを指さしながら言った。

「他にどう言います?」
「この機械、外しちまえよ」

前のベットに寝ている男はVRヘルメットなるもので頭をすっぽり覆われている。起きない呼んでも返答がないと親から通報があったわけだ。

「だから、それをやると廃人になっちまうんですって」
「その…MMORPG?だっけ?何なんだそりゃ?」
「マッ

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