逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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竹取物語 下の句

月の民は日々怠惰に明け暮れていた。悠久の時を生きながらえる彼らには、変わることのない日常のみが存在し、月が地球を見詰めまわす655時間を一日と定めていた。

 彼らにとって地球は未知なものではなく、気候、環境、人間の生態から植物の持つ効能まで何もかも知り尽くしており、相当程 度の低い文明として、一日の指標にする以外は見向きすることも無かった。

 月の民が持つ知識は地球ばかりではない。この全宇宙の

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