逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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イップマン侵略

詠春拳宗師である葉問(イップ・マン)は長男葉準の元を訪れるため、弟子の青年を引き連れ故郷である佛山に向かっていた。
「師父、荷物お持ちしますよ」
「いやいい。それよりお前こそ大丈夫か?」
 青年は親指で鼻を拭い、余裕の表情を浮かべる。だがその目は驚きに見開かれる。不審に思い視線の先へ顔を向けると黒煙が上がっていた。
「なんですかあれ」
 葉問は弾かれたように木々の間を走り出す。
「馬鹿な」
 眼下

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