逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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ゲッコーの夜

地球最後の遊技場、大阪第7ビルが放つ光は月光が霞むほどだ。賭博中毒労働者、アウトロ、権力者らが階層ごとに分かれ謎めいたカネの流れを生み出す腐った塔。ネオンと喧騒は嫌いではないが、糞は糞だ。滅びてしまった方がいい。

「ヘケートもそう思わない?」

『ファック、さっさと飛んで!』

 糞でもどうせここでしか生きれない。私は少し息を吸い、そのまま海上666mのビル屋上からダイブした。

『84F、標的

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ありがとうございます。
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砂天の太陽

お前とは潜らない。俺ははっきりそう言った。
「これは天啓です」
だがシスターも譲らない。彼女は手を合わせて細い目を閉じる。
「大いなるスパニャの声が告げています。あなたは大遺跡を照らす太陽の現し身なのです」
何が太陽だと俺は毒づく。噂通り尖耳族ってのはこのご時世ヤク中か淫売しか生き残っていないらしい。こいつは間違いなく前者だ。
「砂の深海、ラムーの大遺跡に彷徨う邪な魂が、私達が放つ救済の光を……」

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