逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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邪教的特異点(カルティスト・シンギュラリティ)

人ならざるものの奥津城に、二足歩行を始めて間もない類人猿が足を踏み入れた。かつて繁栄を極めた文明の主は既にこの世界から姿を消している。疫病か、戦いか、それとも……だが、それは猿にとってはどうでもいいことである。猿は頭蓋骨だったものを踏み割り、首を傾げた。

 何かに導かれたかのように、猿は部屋へと迷いなく入った。部屋は病的な黄色を基調に、乾ききった血液と臓物で彩られ、星図、偶像、魔法陣、自然を冒涜

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