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#アクション
閃撃女子高生まなか 天の巻
可変型重機動女子高生「タイプJ8」を予告通りキッチリ二十五秒でスクラップにした俺は、続いて魔犬女子高生「ヴァスカビル」に向き合う。
噛み合わせ悪そうな乱杭歯の隙間から炎を吹き出しつつ、この犬っころは俺を睨みつける。上等だ。「てめえは―――そうだな、三十秒ってところか。その汚ネエ歯、全部叩き折ってや」
瞬間、黒い矢が天から真っ直ぐ落ちてきた。矢は犬っころを落下の勢いで踏みつぶし(犬っころの歯は全
【習作】白磁のアイアンメイデン 第1話 「踏んでさしあげますわ」その1
彼、魔術師ヘリヤがそれを目撃した際、彼が己の正気の確かさを疑ったのも無理はないだろう。なにせここは泣く子も歴戦の傭兵も黙るラシュ平原、通称“忌み野”であり、彼はそこを、かれこれ二週間ほどさまよっていたのだ。
まして彼が見たものが“執事とメイドに見守られながら、屈強なリザードマンの群れに跳び後ろ回し蹴りをぶちかます女”となれば。
しなやかな体のラインを強調する真紅の衣装に身を包んだ女は、舞うよう
アイン・ジャールート
大戦集結以降、汚染された大地で暮らすことを余儀なくされた人々にとって、戦争の残滓である自律巨大兵器の徘徊は災害と同じで、ただ自分に被害が及ばぬことを祈りながら過ぎ去るのを待つしかない存在であった。
もし祈りが届かなければ……。
「はぁ……はぁ……!」
――巨大兵器が蹂躙する街の中で、生き残った少年は必死に逃げていた。家族の乗ったバスは踏み潰され、彼も今ドローン兵器に追われている。
虫の羽音
Story After Revenge
放たれた弾丸は過たず相手の額を撃ち抜き、脳漿を吹き飛ばしながら老人は倒れた。
「はぁ……はぁ……殺ってやったぞこのクソ野郎! はは、はははッ!」
遂に家族の仇を取ることが出来たマルコ・クレイトンは、邪悪な笑みを浮かべながら歓喜に打ち震える。
「レニー、チャールズ……俺は」
そしてしばらく哄笑した後、手にした銃に祈りを捧げるように目を瞑り、家族の名前をマルコは呟く。
もはや生きる意味は全てな
ぬっぺら功夫~急急トシテ律令ノ如クセヨ!~
大陸の東端、カミスの国。綺羅びやかな繁華街に反比例するように薄汚れた裏通り。頼りない防犯灯に照らされ、二体の異形の影が踊る。禿げ上がった猿の如き様相の一方はガニ股でユラユラと体に左右を揺らしながら、謎めいたステップを踏む。他方、軽く前後に足を開き、腰の右横に交差した腕を構えるは、中肉中背、灰褐色のシャツとズボンを纏った青年。しかして、その顔面に炯炯と輝くは火眼金睛。異相である。
「悪いがヒョウ
魔法鎖鋸少女✡平等院ひとみ
やっほー☆ みんな元気?
私、府立八賀谷高校に通う十五歳、平等院ひとみ☆
今私は、幼馴染でヤリ友のたっくんの手を引いて、バス停まで全力疾走中!
「あれ? ちょっと待って、ボクが来てるの女子の制服だよ!」
「今日は女子高生で過ごせばOK、大丈夫バレナイバレナイ♪」
たっくんこと大門寺太人くんは、女子高生姿が似合う超絶美少年なのです!
おっと、いつものバス停に不穏な影!
「邪魔なんだよ、死ね!」
スト
Life is Desire
平穏な日常が謎の存在によって一変する。
そんな出来事があるのは漫画や映画くらいで、
大抵の人間はそういうアクシデントに一度は出会ってみたいと願いつつも、何も変わらない日々を過ごして一生を終える。
けれど、今日この瞬間、無門有造の目の前で起きている現実は平穏を打ち壊していた。
多くの学生達の斬殺死体によって赤く染まった体育館の壇上。
そこでは、この惨劇を引き起こした生徒会長の田所切絵が、突然現れ