逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

1
記事

十二次元の王

また、やってしまった。

 セクター・居合の資源調達室。眼の前には頭部から血を流して倒れている男が一人。私の手には《ゆらぎ探査斧》。彼は死ぬ直前に叫び声を上げたから、すぐに警備員が来るだろう。事故とはいえ、その後の待遇は碌なものではない。

(逃げちゃおかな)「そうだ、君はここから逃げることになる」背後からの声に振り向くと、そこにはポータルがあった。

 私はこの地方に伝わるおとぎ話を思い出した。

もっとみる