逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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エッテクルッバの森

「王様は死んだ! 王様万歳!」

血塗れの棍棒を持つ若い男に、蓬髪の老人はそう呼びかけた。
今からこの男が王だ。王を殺したのだから。男は震える声で問う。
「お前も、俺を殺すのか?」
「んにゃ。わしゃ殺されとうないでな。見届けるだけだ」

某県の深い山中。日本中から犯罪者、無宿者、多重債務者、自殺志願者、狂人、徘徊老人、不法難民、その他諸々が集った廃村。そこには人知れず、小さなコミュニティが形成され

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あなたの徳がアップしました。寿命が伸びます。
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大天狗国(テングリア)

チンギス・カンは天狗だった。この事実を知った時、私は目が眩み、膝が震えるのを感じた。だが、考えてみればわかる。源義経は天狗に武芸を習った。彼が大陸に渡り、チンギス・カンとなった。この有名な二つの伝説から、自ずと結論は導かれる。チンギス・カンは天狗だったのだと。

義経は天狗に成っていたのだ。星々の海から降臨した大魔王に。その超常的な力は海に嵐を起こし、アイアンゴーレムを操り、富士山を噴火させたとい

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スキ、リスペクト、スキ!
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最悪の共犯

 「素晴らしい話をありがとうございました。これからも頑張ってください!」足元には血溜まり、2メートルほど横には素敵な死体。俺は息を呑む。

 最悪だ…今日は本当に最悪の日だ…財布を落とし、犬に追われ、逃げ込んだ先の倉庫が殺人鬼の根城だと?不幸中の幸いだったのは俺が記者で、奴が殺人についてお話ししたかったって事だ。

 ともかくこれで生き延びれた…この記事を発表しなくちゃならないのか…俺は社会的には

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