逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集
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本
恐怖!殺人ハムスター!
「チカちゃあああああん!」
ペットショップで金魚を眺めていた僕が金切り声に驚き振り返ると、上半身がクマのように肥大したゴールデンハムスターが半狂乱の女を叩き潰しているところだった。人の形に膨らんだほお袋からは、はみでた子供の足がぶらんぶらん。
蜘蛛の子を散らすように客が逃げ出す。当然僕も逃げる。
割れる水槽、飛び散る金魚。
ペシュッと妙な音と共に頬を何かが掠める。何だ?タネだ!ヒマワリのタネ!