逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

1852

獣機装着ズーティックギア【ティアラーの目覚め】

シュウジが開けた目の前には床。隣席だった青年が倒れている。
上京のため装甲列車で海沿いを往く午後、シュウジは微睡みながら春からの生活を想っていた。
――きっと、他の乗客も。
この惨劇の主……地球上全存在と相いれぬ者……”エネミー”が列車を蹂躙するまでは。

(ここは巣<コロニー>からは遠いはずだぞ)
だからこそ、列車が運行されていた。
(ニンゲン! 目を覚ませ!)
そんな曖昧なシュウジの思考に、突

もっとみる
ありがとうございます

夕闇魔法同好会

夕方、茜色の世界。夜の闇で編んだ様な漆黒の”けもの”が爆散する。

少女が、けものと共に砕けたアスファルトから赤色の大剣を引き抜き、振り向きざまに別のそれを水平に二分する。
巨大な狼のようなけものは、空気に解けるように消え失せた。

――すごく綺麗だ。

遠巻きに彼女へ対し、動きあぐねていたけものの頭に穴が不意に生じ、思い出したかのように身体が散華する。蒼い槍を持った違う少女が、重力を無視したよう

もっとみる