逆噴射小説大賞2018:エントリー作品収集

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メモリー・コンフューザーズ

「きみは人の死が見えると?」
「正確に言えば、これから自殺する人の死に様が」

 面会室のアクリル越しに語る少女を眺める。この年頃は判断が難しい。彼女は「本物」か?

「前に立っていた人が電車へ飛び込む光景が見えたら、実際に飛び込んでしまったり。クラスメートが……」

 人間に嘘の記憶が生まれることは珍しくない。大きなショックの前後なら尚更。時系列の混乱は典型的だ。

「それで今、ロープで首を吊る

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